今、幸せでない人が、婚活しても幸せになれない理由
婚活イベントを多数開いていると、「今は絶望のどん底だから、結婚して幸せになりたい」という方にときどき会います。
これは特に女性に多い傾向です。男性は仕事やプライベートが充実している時に婚活にやる気を見せますが、女性はプライベートが行き詰まると結婚に意識が向くようです。
しかし「結婚して幸せになりたい」というのは、危険な落とし穴です。そこでちょっと耳が痛い話かもしれませんが、幸せでない人が婚活しても幸せになれない理由を紹介します。
幸せでない人が婚活しても、幸せになれない理由
1.苦痛から逃れるために婚活してしまうから
今が幸せでないから、結婚して幸せになりたい。この考えの一番大きな問題は、結婚を現実の苦しみから逃れる手段にしてしまうことです。
苦痛から逃れることは、心理学的にも人間の行動を決める上で大きな動機です。それは幸せを求めることより遥かに強い力を持ちます。「苦痛」から逃れるために、人間は「幸せ」すら放棄してしまうのです。
なので少しでも早く苦しい生活から抜け出したい。そんな想いから無理なペースで婚活イベントに出かけたり、相手との関係作りを疎かにしてして結婚だけ迫ったり。
そしてどんどん相手に逃げられたり、付き合っては別れてを繰り返すこともあります。
そんな人はまずは出会いより先に、じっくりと自分の生活を充実させることが先決です。苦しみから逃れようとする気持ちは、婚活にとって乗り越えるべき障害です。
2.相手に要求しすぎてしまうから
結婚すれば幸せになれる。この根底にあるのは「自分の幸せは他人が作ってくれるもの」という甘えた意識です。
これは一昔前は、奨励されていた考えでもありました。恋愛ドラマでも「私を幸せにしてね」「お嬢さんを幸せにします」なんて言葉が出てきたものです(今も出ますが)。
しかし当たり前のことですが、自分の幸せは自分でしか作れません。そして家族になるなら、お互いが力を合わせなければ幸せな家庭も築けません。相手に寄りかかるのではなく、二人で支え合うからこそ、幸せな家庭も築けるのです。
「私を幸せにしてね」という昭和なドラマを引きずりすぎると、相手にとっては重苦しい人になってしまいます。
3.自分を磨かなくなるから
焦って出会いの数だけ増やしたり、相手から幸せにしてもらうことだけ求めても、次に起こるのは自分磨きの放棄です。
なんてことを言うと、「え~、私はいつも自分を磨いているよ」という答えが返ってくるのですが、そこで磨いているのは大抵女子力です。
女子力が不要とは言いませんが、磨くべきはもっと根本的な人間力です。相手への気遣い、自分を律する心、本音で語る自己開示。
自分の人生は自分で作る。人生に対する責任感が、自分磨きにつながります。
4.結婚は問題解決の手段じゃないから
結婚は短期的には、人生の問題を解決する手段ではありません。むしろ問題を増やす行為です。
一人であれば自分の好きにできたことが、二人になった途端にできなくなります。なのでそもそも一人の時点で多くの問題を抱えている人は、結婚してそれ以上の問題が増えた時に耐えられなくなります。
相手に幸せにしてもらうのではなく、まずは自分で幸せになる。そして新たな問題を受け入れる余力を作ってから臨むことが、婚活の正しい手順です。
まとめ
「幸せ」は難しい言葉ですが、環境よりも考え方によって左右される部分が大きなものです(特に現代のような、生存がある程度保障された社会では)。
もちろん、一人でいても幸せいっぱいでなくて構いません。物足りなさや寂しさ、そうした感情は婚活に向かう原動力になります。
ただ、人生において何から何まで幸せを感じられなくなっている人が、結婚したからと言って急に幸せを感じられることはありません。それは普段走り慣れていない人がランニングシューズを履いたからといって、フルマラソンを走れるようにならないのと一緒です。
地道に少しずつ体力を付けながら、ようやく走れるようになってくる。結婚における幸せも似たようなものです。
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