100%の確信がなければ、好きとは言えない人症候群
先日、あちこちの婚活イベントでいろんな人と出会っても、ぜんぜん好きになれる相手がいないと仰っている女性がいました。
もう少し詳しく聞くと、ところどころで良いなと思う部分はあっても、この人ならとは思えず、前に進めないとのことです。
そこでその方に話したことは、一目ぼれしない性格の人は、いきなり100%好きになれる相手を探そうとしても恋愛はできませんよということでした。
好きになるプロセスは、2種類ある
そもそも人が誰かを好きになる時、そのプロセスは2種類あります。一つ目は電撃的に落ちる恋。いわゆる一目ぼれや、人によっては運命の出会いなどと呼ぶものです。
寺社コンでも出会って1週間で付き合ったり、一ヶ月で婚約したり、初デートがご両親への挨拶だった方がいます。こうした方は周りから見れば、出会うべくして出会ったように思えるかもしれません。
しかし大半の方は、こんなに迷いなく物事を進められないでしょう。そこでもう一つの道は、気が付けば好きになっていたという状態です。
人間はずっと一緒にいる相手を、(嫌いでなければ)徐々に好きになっていくようにできています。なのでいきなり100%好きになることを目指さず、ほんの10%程度の好意が持てれば、まずは二人で会ってみます。そしてもう一度会ってもいいと思えばデートを続ければよいですし、30%も好きになれれば付き合ってもよいでしょう。
そこから1年、2年かけて50%も好きになったら、結婚を考えてもよさそうです。死ぬ間際には100%になっているかもしれませんし、最初からMAX状態のカップルよりも、新鮮な気持ちが長持ちしますよ。
失敗を怖れすぎることも、リスクある選択
こうした話をすると、結婚とは妥協ですか? という質問がよくきます。しかし私はこれを妥協だとは思っていません。ただ世の中の風潮が、全身全霊で好きになれた相手でなければ付き合う相手としてふさわしくないと思いすぎていると、感じています。
つまり恋人になれるかの見切りが早すぎるのです。これはある意味で、晩婚化の弊害でもあります。
年齢が上がってくると、恋愛は結婚に直結します。そして上手くいかなかった時の時間的なリカバリーが利きにくくなるため、失敗リスクも高まります。
冒頭で紹介した方も、この人と確信できる相手と身構えていたのは、付き合ったけど上手くいかなくなったり、急いで結婚して破綻してしまうことを怖がっていたためでした。
もちろん人生を左右する大きな決断ですし、慎重さは絶対に必要です。ですが失敗を怖れすぎて前に進めなくなることも、同じようにリスクある選択です。
以前、運命の相手を求めすぎると、出会いはかえって遠ざかるという記事を書きました。
運命の相手を求める気持ちは、テストで正解を探す気持ちに似ています。この人は良いなと思っても、目の前の相手をマルかバツかで見てしまうと、前に進むのが急に怖くなります。
どんな相手だって将来の先の先まで、100%幸せを保証してくれるわけではありません。運命の相手に人生の担保を求めると、とたんに出会いは重荷になります。
ということで、、、
そもそも基本的に人間は長い時間をかけても、相手を100%理解するのは不可能です。そして理解できない部分を埋めるためには、相手を信頼するしかありません。
理解できた部分(自分にとって好ましい相手の部分)を好きになるのが恋で、理解できない部分を信頼するのが愛と言い換えても良いでしょう。
出会ってすぐの相手など、分からないことだらけです。運命の相手が目の前にきたときだけ、一瞬で全て理解できるなんて話は、ほとんど妄想に過ぎません。
恋は盲目が苦手な方は、相手の懐に目をつぶって飛び込むことも、ときには大切ですよ。
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